国語の時間の異文化交流

こんにちは。今回のブログでは、アメリカからの帰国子女であるT君について紹介します。

T君は、昨年までアメリカ合衆国中西部ミシシッピ州沿いにあるミズーリ州で5年間過ごしていました。ミズーリ州は、夏は暑く、冬は-10度以下になるほど寒いそうです。彼は昨年、日本に帰ってきました。現在、甲斐ゼミナールの公立中進学クラスに通っています。

私は今、T君の国語の授業を担当しています。帰国してすぐの頃は、日本語の読み書きが難しく、知らない日本語が多かったT君。『健康』 『インコ』 『風鈴』 『たんざく』 などの言葉が分かりませんでした

知らない言葉は積極的に聞いてくれます。そんなときは、英語に置き換えて説明しています。

健康:health

インコ:a kind of bird ..they are yellow or white or sky blue

風鈴:Maybe it’s a Japanese stuff. We can use near the window to hear the sounds of wind.

たんざく:a piece of paper..We can wish something on the paper.

のように説明しています。

時には、国語の教科書に出てくる言葉や、会話での言葉を、私が英語で教えてもらうこともあります。最近教わった英語表現は、〝slack off(だらだらする)” です。〝chilling” と言ってしまうと、もっとcoolなイメージになってしまうそうです。

下の画像は、T君が国語の時間に書いた作文「アメリカと日本のちがい」についてです。

少し言葉の間違いもありますが、とても興味深いですよね。アメリカでは、テストをパソコンで受けたり、給食をその場で購入したりすることがあるそうです。そのほかにも、アメリカの学校では、昼食後に歯磨きの時間がないこと、アメリカでは高速道路が無料であることなど、日本との違いについて話してくれました。

T君は、日本で友人とサッカーをすることが好きだそうです。日本の給食はハヤシライスとカレーが好きというT君が、ミズーリ州でおすすめの場所はセントルイスという街の【ゲートウェイアーチ】。セントルイスのシンボルであるアーチは、高さが192メートルもあり、頂上からは、街全体が美しく見えるそうです。

T君に、「将来の夢は?」と尋ねると、「医者。」とすぐに返事が返ってきました。「お父さんのようにかっこいい、人を助ける医者になりたい。」と目を輝かせます。

彼にとって漢字を書くことはとても難しいようでしたが、先週学校で行われた漢字テストでは100点を取ったと嬉しそうに話してくれました。

彼との国語の時間では、私が「国語」を教えるだけでなく、「アメリカ」や「英語」について私自身が学ばせてもらっています。

まだ苦手意識のある「国語」をもっと伸ばして、いつか立派なお医者さんになってほしいですね♪